電通同期入社の離職率

連休は九州へ旅行してきたが、大分では電通での同期入社だった奴の家に世話になった。彼らは夫婦とも同期入社。今は訳あって大分に家族5人で住んでいる。3年でやめてしまった私とは違って、彼らは少しの時差があったが夫婦とも14年ほど働いた後に退職した。


で、驚いたのが同期入社の離職率だ。彼らが保管していた新入社員顔写真入りの社内報によれば、同期は191人。2年前に彼らのうち遅くにやめた妻の方が、同期で51番目だったそうだ。仮に2年でこの数があと1つか2つ増えていたとすると、30%に近い人間がやめていることになる。


この数字がほかの会社と比べてどうということをここで書く気はない。比較すべきは同じ会社の数字だ。私が入社前にこの会社に行くかを悩んでいて、人事の人から言われた言葉に「この会社は入社後20年での離職率が2%に満たないほど、良い会社なのだ」というのがある。その真偽は定かではないが、ともあれ30%という数字は2%とはかけ離れている。しかもまだ我々の代は20年たっていない。その事実に驚いた。


まあ、50人以上も辞めていると行き先はさまざまだ。コネ入社で入って家業である地方の媒体社に戻った奴もわずかにいる。海外派は、イギリスでシェフ、フランスで写真家、アメリカで大学教師というあたり。新しいビジネスを自分で起こした奴も10人弱はいそうな感じ。ただしネットビジネスに転じた人はごくわずかで、このパターンは私たちの2つか3つ下に圧倒的に多い。この理由はよくわからないが、98年99年のネットバブル時代に6年たっていて職位も給料も上がった関係か。広告業界外資系などに行った人は恐らくゼロで、同業界内での独立もゼロ。ここら辺は優秀な人材が同業界内で独立しそうになると、少額出資して関連会社にしてしまうという戦略の影響もあるだろう。あと出戻りが1名。


また、おもしろかったのは社内報に掲載されている当時の社長やその他の取締役とのスナップ写真に新入社員の誰が写っているかの、大分の彼の分析。たしかに「俺は社長になりたい」とか「社長になるためにははじめに××局にいかないとだめだ」とか言っていた奴や、単なる目立ちたがりや、パーティー大好き君などがエラい人と写っているのだ。彼もそうだが、私もそこには写っていなかったことは言うまでもない。