Mobile Society Review 未来心理
同僚が紙で持っていたので、ドコモのモバイル社会研究所に問い合わせると、紙でしかも無料で配布しているとのこと。雑誌自体を知ったのは2年ほど前で、興味のある論文はWebサイトエラーからダウンロードしていたが、この際に紙で定期送付をお願いした。手にしてわかったのだが、季刊誌でありながらこの夏と秋は休んでいて、今号(10号)から、よりわかりさすさに重きをおいてリニューアルされたらしい。左開きで縦書きになったようだ。
卒業論文のテーマを3年生と決めている最中だが、CGCを介したコミュニケーションをテーマにする学生が複数いる。具体的には
といったあたりだが、さしあたり読んだ浅野智彦さんの「オンラインコミュニケーションとアイデンティティの変容」は示唆的であった。
ウェブ日記を書く際に想定している読者という質問で(複数回答)、学校の友だち74.5%、地元の友だち57.6%、サークルの友だち36.3%という結果が紹介されているのだが、ここで注目するべきは、日記でありながら、自己の内省の道具ではなく、具体的な読者が想定されているということ。さらにインタビューでも、日記で書いたことを会ったときに話して盛り上がることがしばしばあるという結果が得られ「ウェブ日記はその日記におけるコメントのやりとりを超えてオフラインでの関係を濃密なものにするために用いられているようなのである」と書かれている。気になるのはこのオフラインでのコミュニケーションがネタ的なものなのかベタなのかというあたり。そこまではこの論考では書かれていないけれど。
参考文献の中で浅野さんが編集したものを挙げておく。
- 作者: 浅野智彦
- 出版社/メーカー: 勁草書房
- 発売日: 2006/02/01
- メディア: 単行本
- 購入: 5人 クリック: 107回
- この商品を含むブログ (33件) を見る