2007年度卒業論文

初年度ながら、サバイティカルをとっている同僚のゼミ生を引きうけ、今年は6名。最後のタイトルを筆者がどうつけるかは知らないが、自分なりのタイトルは以下のとおり。

  • ネット恋愛が持つ普遍性と特殊性
  • 情報技術活用による花業界活性化
  • セカンドライフで可能になる新たな企業コミュニケーション
  • 次世代ECサイトに求められる機能
  • eモバイルが携帯電話業界で一定のポジションを築くには
  • タウン誌を核にした地域活性化の可能性 〜十勝・帯広における事例研究〜


この中で、読んでいて「へぇー」という回数が一番多いのはやはりネット恋愛である。実はネット恋愛という言葉を私が口にすると、異口同音に言われるのが「それってどの範囲まで言うの?」ということであるが、彼女(筆者)の定義は

  • まずネットで知り合う(対面で「出会う」とネットで「知り合う」を彼女は分けている)
  • その後会う。そして会う時点では、恋愛感情を抱いていても、抱いていなくてもよい(ただし会うという行為には好意が前提となっていると考える)
  • ただし性交渉目的のいわゆる出会い系サイト(サービス)で知り合うのは除外

となっている。この話を最近は結構学生にするのだが、そうすると「私もネット恋愛だ」という人が思いのほか多くて驚く。ミクシィのコミュニティはネット恋愛のインフラとも言える感じだし、チャットもけっこう恋愛を誘発する傾向も持つということがわかってきた。


ただ冷静に考えてみると、自分はネット恋愛の経験はないけれど、99年とか00年にe-groupやFreeMLのメーリスをひたすら検索して、興味の近い人を探して、実際にその後に会って、今も友人という人は多いから、恋人関係が1200万人の会員を持つmixiのコミュニティに端を発すということにはなんら不思議はない。


あと彼女の文章で面白かったのは、「ネット恋愛」でググると22万件ほど出てきて、それが「ネット恋愛 出会い系」だと7万件ほど出てくるという部分。つまり実にネット上では1/3がネット恋愛が出会い系と関連づけて語られているという考察なわけだ。


うちの息子の時代にはOpen Socialの規格に則った海外発SNSでジンガイの彼女ができるというようなことになるかもね。ただしネット恋愛遠距離恋愛であることが多いため、継続が難しいという面もあるようだ。もちろんskypeありきの現代は、私の時代のように手紙とタカーイ電話しかなかった時代とはかなり違うわけだが。