阿部謹也先生逝く

大学時代に印象に残った講義の一つが、阿部謹也先生の西洋社会史(だったと思う)。

西洋中世の罪と罰―亡霊の社会史 (叢書 死の文化)

西洋中世の罪と罰―亡霊の社会史 (叢書 死の文化)

この本が出版されたのが1989年1月となっているが、この年の春学期に受講したのだと思う。この本が課題図書になってレポートを書いた記憶がある。とにかく博識で、色々な文献からの断片的な情報に、自らの解釈を加え、とてつもない大きな歴史観、世界観をこしらえていく様が圧巻で、毎週聞きに行っていた。


その後、何冊かの新書は読んだが、もう1冊はこれ。

阿部謹也自伝

阿部謹也自伝

昨年、キャリアチェンジをにらみ休職していた時に読んだ。小樽商科大学で教鞭をとった後、現在、私が教えている東京経済大学に3年間在職していたことを知った。また、自分の研究分野に関連し、読まねばならない論文のリストをこしらえたところ、4000本あったという行が記憶に残っている。


ご冥福をお祈りします。