Googleの決算書 17

今後は半年に一度というペースに変更するが、12月期の決算を。
http://investor.google.com/releases/2008Q4_google_earnings.html


まずは売上

  • 12月31日締めの四半期における売上は57億100万ドルで、前年同期の48億2700万ドルから18%の増加。前四半期に対前年で31%あったものが、今回は18%にまで減少。
  • 四半期毎の増収率は10%,14%,22%,17%、9%、10%、19%、14%、6%、9%、14%、7%、3%、3%、3%と推移。
  • 四半期成長が3%を切ってきたため、来年の対前年成長率は10%を切ることになるだろう。
  • とはいえ2008年の売上は217億9500万ドル。1ドル90円換算でも1兆9600億円。


次に営業利益

  • この3ヶ月で売上高57億100万ドルに対して、営業利益は18億6000万ドル。営業利益率は32.6%。
  • 営業利益率は35.2%→33.5%→29.7%→33.0%→33.2%→34.6%→33.1%→33.3%→28.5%→31.2%→29.9%→29.8%

→29.4%→31.4%→32.6%と推移している。


そして純利益

  • 当四半期の純利益は3億8200万ドルで、前年同期の12億600万ドルから68%の減少。前四半期の13億4600万ドルからは72%の減少。ただしこれは特殊要因による。
  • 当四半期の最終利益率は6.7%。その推移は、26.3%→29.4%→27.3%→32.2%→27.3%→23.9%→18.6%→25.3%

→25.0%→25.2%→23.2%→24.2%→6.7%となっている。


売上の内訳

  • 売上高の67%に相当する38.1億がGoogle-ownedサイトからのもの.四半期ごとの売上伸び率は12%,20%,24%,18%、10%、14%、19%、15%、9%、10%、14%、9%、4%、10%、4%と来ている.
  • Google-ownedサイトの売上高比率は58%→58%→60%→62%→62%→64%→65%→65%→66%→66%→67%→67%と推移。ぼちぼちPVの多いサイトの獲得は打ち止めか。
  • パートナーサイトの売上は,全体の30%に相当する16.9億ドル。四半期ごとの売上伸び率は8%,7%,18%,16%、7%、4%、16%、13%、0%、7%、13%、3%、-2%、1%、6%と来ている。
  • このパートナーサイトの売上のうちパートナーに14.8億ドル支払う。これは前四半期の15億ドルから1%の減少。売上の88%に相当。
  • この比率は78%→79%→79%→78%→79%→79%→81%→84%→84→84%→85%

→88%→89%→90%→88%。明らかにパートナーサイトに支払う比率が2年前に比べると上がっている。

  • Paid Clickも前四半期に比べて10%、前年に比べると18%増加しているという。


海外比率

  • US以外の売上が50%で、42%→42%→44%→44%→47%→48%→48%→48%→51%→52%→51%→50%と推移。


資産

  • 資産の部を見ると、この12月31日は317.67億ドルとなった。1年前の12月31日は253.35億ドル。3月31日は276.05億ドル、6月30日は291.80億ドル、9月30日は307.38億ドルと来ている。
  • この増加率推移は、8.7%→10.0%→27.5%→9.0%→17.5%→8.5%→7.0%→8.9%→8.5%

→9.0%→5.7%→5.3%→3.3%。売上成長の3%とほぼ同等。3期続けて資産成長率>売上成長率だったが、この四半期は節約か?


日経新聞は、「成長に変調」というトーンだが、相変わらず堅調な決算だと思う。新しい収益モデルがなければ、2009年は売上で対前年増収率が10%を切るだろう。ただ、これは当たり前である。ずっと言っているが、私が興味を持っているのは、パートナーサイトからの収益が2,3%でも良いから増収を続けられるかどうかである。