異邦人たちのパリ

Mon ciel est rouge

久々に絵を観にいく。http://www.asahi.com/pompidou/


金曜日の夜間展示。しかし人が少ない。国立新美術館が知られていないからか、ポンピドゥーセンターの知名度の(相対的)低さからか。でもそれゆえ心地よい。


展示後のミュージアム・ショップにあった本でも確認したが、同センターが開いたのは1977年2月2日だそうだ。確かに1977年に私は8歳でここを訪れている。3月に帰国することになっていたが、その直前に家族4人で訪れた記憶が鮮明にある。あのチューブ状の、外が見える、こどもにとってはとてつもなく長く感じたエレベーターを昇っていったのを覚えている。そしてとてつもなく寒かった記憶が。そして幼心に「フランスって新しいものもすごいんだ!」と感じたことも覚えている。http://www.cnac-gp.fr/home30ans/index.html


中身では、Otto Freundlich, "Mon ciel est rouge", 1933 がとにかく素晴らしかった。右上写真。


また、荻須高徳の良さを再発見。http://www.montmartre-aux-artistes.org/oguiss/index.php。私の貧弱な知識の中で、彼はモンマルトル画家として、右岸の、それも私の印象では暗めの18区あたりの街ばかりを描いていたという風になっていたが、必ずしもそうではなかったようだ。展示されていた「サン=タンドレ・デ・ザール広場」というのを調べたら左岸の6区。それもサン・ミッシェル広場の隣の何度も通った広場であった。こんな広場。http://image.blog-24.com/184460.jpg


自分の中では常に若者が溢れ、活気があって、明るい印象しかないこの広場が、彼にかかるとああも印象が変わる。それが画風というものかもしれないけれど、面白い。