フラット化する世界
- 作者: トーマス・フリードマン,伏見威蕃
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞社
- 発売日: 2006/05/25
- メディア: 単行本
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はっきり言ってあまりお勧めできない本だ。お勧めするとしたら、あまり物事をしらない二十歳前の学生が対象かな。そういう読者なら、ここ15年ほどで起きてきた様々な変化をコンパクトに、生の声を交えながら知ることができる。そして今後の世の中で自分がどう生きていくかを考えるための材料も下巻には書かれている。
昨日本屋で手にとって、一気に読んだ。読んだといっても読み飛ばしたから、こんな上下巻で800ページもあるものの感想が今日書けている。とにかく長げー。同じ内容を半分の長さで書いて欲しい。まともなジャーナリストなら。
個人的には上巻はほとんど無意味だったが、いやらしいことに第二部の、「で、フラット化した世界でアメリカはどうするの?」って部分の始まりが上巻の最後に組み込まれている。だから上下巻買う必要がある。
- 1492年から1800年ごろまでのグローバリゼーション1.0は国家が主役
- 1800年ごろから2000年ごろまでのグローバリゼーション2.0は多国籍企業が主役
- 2000年ごろからのグローバリゼーション3.0は個人が主役
ということが要旨になると思う。これはよくある話だよね。
グローバリゼーション3.0=フラット化、をもたらす要因が10書かれているが、次元の違うことが数あわせで10書かれている。最後まで「フラット化」という言葉を使った意図がピンとこなかった。コピーの勝利ではあるけれど、名は体を表しているのかということだ。
下巻については、「まあ、そうかもね」という感想でしかない。まあ、これはこの手の未来本はあまねくそうなってしまうのだが。読んでおけば、安心できるという程度の本。