Googleの決算書
Googleの四半期決算をざっと見るのも16回目.さすがにマンネリ化してきて、半年に1度でも十分なような気がしてきた。が、9月30日締めの数字を今回も一応追ってみる。
http://investor.google.com/releases/2008Q3.html
まずは売上
- 9月30日締めの四半期における売上は55億4100万ドルで、前年同期の42億3100万ドルから31%の増加。前四半期に対前年ではじめて40%を下回ったと話題になっていたが、今回は一気に30%近くに。前四半期の53億6700万ドルからは3%の増加。
- 四半期毎の増収率は10%,14%,22%,17%、9%、10%、19%、14%、6%、9%、14%、7%、3%、3%と推移。
- 四半期成長が3%に落ち着くと、年間では12%〜13%の成長となる。
次に営業利益
- この3ヶ月で売上高55億4100万ドルに対して、営業利益は17億4300万ドル。営業利益率は31.4%。
- 営業利益率は35.2%→33.5%→29.7%→33.0%→33.2%→34.6%→33.1%→33.3%→28.5%→31.2%→29.9%→29.8%
→29.4%→31.4%と推移している。
そして純利益
- 当四半期の純利益は13億4600万ドルで、前年同期の10億7000万ドルから26%の増加。前四半期の12億4700万ドルからは8%の増加。
- 当四半期の最終利益率は24.2%。その推移は、26.3%→29.4%→27.3%→32.2%→27.3%→23.9%→18.6%→25.3%
→25.0%→25.2%→23.2%→24.2%となっている。
売上の内訳
- 売上高の67%に相当する36.7億がGoogle-ownedサイトからのもの.四半期ごとの売上伸び率は12%,20%,24%,18%、10%、14%、19%、15%、9%、10%、14%、9%、4%、10%と来ている.
- Google-ownedサイトの売上高比率は58%→58%→60%→62%→62%→64%→65%→65%→66%→66%→67%と推移。ぼちぼちPVの多いサイトの所有は打ち止めか。それともたまたまか。
- パートナーサイトの売上は,全体の30%に相当する16.8億ドル。四半期ごとの売上伸び率は8%,7%,18%,16%、7%、4%、16%、13%、0%、7%、13%、3%、-2%、1%と来ている.前四半期でAdSenseによる収入が初のマイナスとなったが今期は増収。
- このパートナーサイトの売上のうちパートナーに15億ドル支払う。これは前四半期の14億7000万ドルから2%の増加。売上の89%に相当。
- この比率は78%→79%→79%→78%→79%→79%→81%→84%→84→84%→85%
→88%→89%→90%。明らかにパートナーサイトに支払う比率が2年前に比べると上がっている。この点は興味深い。
海外比率
- US以外の売上が51%で、42%→42%→44%→44%→47%→48%→48%→48%→51%→52%→51%と推移。
- よくわからないが、英語以外の特にマイナーな言語のキーワード単価が安いのかも。
資産
- 資産の部を見ると、この9月30日は307.38億ドルとなった。1年前の9月30日は233.41億ドル。12月31日は253.36億ドル、3月31日は276.05億ドル、6月30日は291.80億ドルときている。
- この増加率推移は、8.7%→10.0%→27.5%→9.0%→17.5%→8.5%→7.0%→8.9%→8.5%
→9.0%→5.7%→5.3%。売上成長の3%を若干上回っている。この資産成長率>売上成長率の傾向は3期続けて。
良好な決算だが、株価は下落。収益に外部環境が影響してくるのは次の決算からだが、検索連動広告の強みが出てくるのかどうかは不明。ただし、もしPPCの強みが出れば、2008年は後から見て広告のビジネスモデルの転換点とされるのではないか。