ネットコミュニティ小史

忙しいと言っている割にエントリーが増えている。これは机の前に座っていることが多いからだ。若い頃、仕事が忙しいほど夜遊びしていたようなものだ。今日はこれから某大学の先生とブレスト。天候も良いので、きれいなキャンパスに行くのが楽しみだ。

久々にトラックバックhttp://www.huis.gr.jp/~mitarai/archives/000152.html#more元CnetJapan社長、現日本技芸社長の御手洗氏が@cosmeを運営するアイスタイル社の社外取締役に就任した。彼とはWaagテクノロジー社設立間際からのつき合い。で、@cosmeのようなクチコミサイトの歴史を少し書いてみる。

私は95年にニフティ社がスポンサードして、松岡正剛の編集工学研究所が事務局をやっていた「ネットワークコミュニティ研究会」というのに参加して、こういう世界の研究を始めるようになった。当時はインターネットの商用化が始まって間もない時期で、この会のフォーカスもパソコン通信ニフティサーブにあった。この会は2年続いてその成果が電縁交響主義―ネットワークコミュニティの出現という本になった。

本が出る頃にはかなりインターネットが普及してきて、ニフティはどうなるのかな?と思っていた。その時期にはまだWebでは消費者発信型サイトというのも少なく、96年夏に始まった東京レストランガイドがあった程度であった。

件の@cosmeがオープンするのは99年12月である。ちなみに04年にできたNet Community Business Conthortium(NCBC)に参加したサイトとそのサービスオープンの時期は、価格コム97年5月(ただしサービス名はCORE PRICE)、ベネッセウィーメンズパーク00年5月、みんなの就職96年12月(当初は個人運営)。Cookpadが98年3月。ちなみに2ちゃんねるは99年5月。ベネッセとアイスタイル意外は個人としてのスタートということになっている。

レビューサイトということではepinionの影響もあり、00年が日本では開設のラッシュ。ここから会社での開設というのが増えてくる。御手洗さんが開設したレビューサイトWaagは00年4月にオープン。Waagと@cosmeを含めたSmall Circle Of REviewers(SCORE)という団体があり、そこにはわいがやネット(00年8月開始)、レビューアーズネット、Oops!、映画生活といったサイトの運営者が集まっていた。また日経新聞によると、自動車分野のえらんでネット、家電のオーナーズボイス、あるいはECサイトを評価するサイトもあった。Power To the People(PTP)が00年8月。空想生活は00年5月、レビュージャパンは00年11月。

ちなみにこのはてなは2001年7月設立で、ダイアリーについては2003年3月が正式版リリース。ここからがBlogの時代だ。それ以前で、「うーん」とうならせたのが関心空間でここは01年11月にオープン。

これまでの成長の歴史をみると、創業者の考え方と、その結果誰の資本が入っているのかというのが大きなポイントのような気がする。