友人JM

フランス人の友人にJMがいる。1989年の留学時代に知り合い、今でも年に1度クリスマスカードが彼から届き、私が年賀状がわりに返事を書くというやり取りが続いている。私の年賀状書きは彼に書いて毎年終わる。今年も先ほど終わった。

彼は私の電子メールアドレスも知っているが、なぜか毎年、きれいにタイプされたけっこう長い挨拶状に2人の子供の写真を貼り付けて送ってくる。だから私も紙で手紙を書く。もうフランス語はまったくさび付いてしまったので、読むのも一苦労である。特に子供の近況を書いてある部分はわからない単語も多い。私のほうは、もうフランス語で書くことはやめてしまった。最近は英語で書くようになっている。

彼とは留学先のビジネススクールでは珍しい、サッカーフリークということで意気投合し、仲良くなったという経緯がある。彼はフランス東部のSocheauxという町に住んでいたことがあり、ちょうど89-90年のシーズンにそのチームがフランスの1部リーグにいたので応援していた。私がPSGの年間サポーターとしてParc des Princesに通っているということを話すと彼は「こいつ馬鹿か」という顔で私を見たのだった。

2000年の夏にフランスを妻と訪ねたときは世話になった。奥さんがフランス語堪能なノルウェー人で、彼女はノルウェーの食材をフランス人シェフに使ってもらう働きかけをしたり、ノルウェー人の料理人のフランス進出を手伝ったりというフードビジネス・コンサルティングをやっている。それで、魚介類がおいしい、レストランへと連れて行ってもらった。ちなみにだんなはIBMのビジネス・コンサルタントだ。

毎年の挨拶状を読むと、ノルウェーとフランスを行ったりきたりしている様子、また2週間の休みを夏と冬に必ずとって、ノルウェーに持っている島(小さなもの)に行ったり、アルプスにスキーに行ったりしている様子が書かれている。これは「休んで遊ぶ」ということにかける彼ら欧州人の情熱がすさまじさもあるが、やっぱり生活のゆとりということもあるのだろう。

彼には当然、現在の状況を告げ、目標を達成した暁には、2006年か2007年にはぜひともゆっくりフランスを訪れたいと書いた。