小さい組織と大きい組織

今日は最終出社日であった。雑務を片付けて気がつくと、昼がすぎ1時近くになっていた。さーて、どこに昼飯を食いに行くかと考えて、雑居ビルの5階にあるネパール料理やにカレー(ダル・バート)を食いに行った。食べて帰ろうとすると一度として話したことのない女将に「いつもありがとうございます」とこれまでにあまり言われたことのないせりふを言われた。久しぶりに行ったからだろうか。

このお店もそうだが、一等地や繁華街からちょっと離れたところにある、こじんまりとやっている店が最近好きだ。そしてたまたま3件のケースで、最近、独立あるいは規模拡大について相談された。

私は、飲食店経営のオペレーション(小銭の用意、仕入れの頻度など)についてはまったくわからないが、店舗コンセプトや立地やガバナンスの話なら、戦略と組織の話なので少しはわかる。

独立したいという料理人は、銀座で客単価4〓5万円の店に勤務。独立するにあたって、立地と客単価をどうしようかと考えている。また資本を自分で出すのか、お客から出してもらうのかを悩んでいる。奥さんがいて本人はもちろん彼女もそこそこ金払いのよいお客を引っ張ってこられる。ネックは本人の職人志向が強いことだ。つまり将来の規模拡大時に非常に大きなリスクが訪れる。でも料理の腕は確かなようだ。

規模拡大を考えている二人は独立したものの、今は従業員が本人を入れてともに2人。これを階層をひとつ増やして、5人ぐらいにするのかという話だ。一人は路面店への移行も考えている。オーナーシェフはともに30代半ばになったのだが、やはりアルバイトと2人であと5年続ける体力的な自信がないというところに規模拡大の動機がある。どちらかというと職人志向はさほど強くなくて、失礼ながら料理の腕も一流ではない。でも接客のソフト面と料理を足したらコストパフォーマンスからそこそこいい線行く店だ。

本当はこの2つのタイプがうまくくっつけばよいのだが、なかなかそれはそれで難しい。何しろ現実的なところで料理のジャンルが違う。

しかし、どこにでもある話だな。会社にもある話だし、学校にもある話だ。

私もプレイングマネージャーを3年ほどやって、マネージャーを1.5年ほどやって、今の学生という立場になったが、つくづく自分で手を動かすのが好きなのだということを感じた。エクセルをいじったり、パワポで資料を作ったり、文章を書いたりと。

さあて、どうするか。もちろん自分も含めただ。

でもなるようになるんだよ。きっと。

流れに身を任せて、一番大事にする一線だけをきっちり守れば、うまく行くさ。