OVAL LINKセミナー
OVAL LINKという団体が開催した「ブログが拓く世界」コミュニティとメディアの可能性という集まりに出席した。
インフォバーンの小林さん、カレンの四家さん、データセクションの橋本さん、ユニークアイディの前田さん、それに日経BPの田邊さん(nikkeibp.jpの編集長)という人たちがしゃべった。
さほど目新しい内容はなかったのだが、いくつかの気になる情報を得た。やはり人の話を聞くと何らかの発見やヒントがある。
などである。調べてみると、前者はちょっと見当たらなかった。後者はLinux用のものであった。
前田さんは分散型のメディアを志向する点では私と考え方が近いと思うが、話がちょっと抽象的に過ぎる。もう少しわかりやすく話してくれると助かった。田邊さんはやはりマスメディアの人。今年の3月にサイトをリニューアルしてアクセス人数が月間80万人から100万人強になったらしいが、その要因としてRSS配信を開始したことで、そこのリンクをたどってくる人が増えたという話は興味深かった。
会場から質問があったのは、やはりという感じで、「アメリカではBlogがマスメディアを補完するものとして位置づけられているが、日本では日記にしかすぎないと言われている。これについてどう思うか?」というもの。
この一般論自体が本当かという問題はあるのだが、「日記にしかすぎない」という言い方は少し気になった。日記は社会性がないからつまらないとか価値が低いというようなことがその根底にあると考えられるのだが、日記はそれこそ個人の感覚、つまり1次情報が書かれたもので、書き手の質の問題はあるが、それはそれでひとつの尊重すべきメディアである。一方のマスメディアからの引用をベースにBlogを書くという行為はマスメディアを十分に意識していることであり、少なくともマスメディアの議題設定効果に影響された人たちが書く2次情報である。
たしかに先般の台風の際はマスメディアのお世話になった。でもWeb日記をつまらないとして、マスメディアを補完するようなBlogが望ましいという意見にはちょっと与することはできない。
ちなみに橋本さんの話の中で、自分のBlogへのトラフィックの3割程度は、彼自身も知らなかった「超大型テキストサイト」から(カトゆー家断絶、Techside、連邦など)であり、そこで引用されると1日に1万人程度アクセスがあるというのがあった(ちなみに彼のサイトの月のPVは13万PVらしい)。そういう意味では、Blogにも日記Blogと日記Blog参照Blogとマスメディア参照Blogぐらいのカテゴリーはできているということだろう。