Google, DoubleClickを買収
グーグル、ダブルクリックを現金31億ドルで買収へ - CNET Japan
速報:Google、DoubleClickを$3.1Bで買収 | TechCrunch Japan
この記事を読んで思い出したのが2002年にやった仕事。当時のクライアント企業に、インターネット経済圏を作るためにいくつかの業態の企業買収(資本参加)を提案した。うろ覚えだけど、100%の買収ではないオプションも考えたので、必要資金の総額は400億円ぐらいだったと思う。なにしろ当時は企業の価格が一番低い時期だった。そのクライアント企業は結局この提案を実行することはなかったけれど、同社の最近の細かいネタを見聞きしていると、一部でもやっておけば良かったのにと今でも僕は思っている。もちろん、買収される側の都合もあるんだが。
その時の買収候補の1つの会社がダブルクリックであったが、そこに3100億円の価値がついているとは。他には価格コムとか@cosmeとか大ポータルではないが、そこそこのUU数とPV数を持ち、しかもユーザーが発信しているコンテンツがキラーコンテンツとなっているようなサイトをいくつか。あとは、アクセス調査会社であるNetratings。その他もあるが、書くと差し障りがあるからこの程度に。
基本的な思想は、ユーザーのサイトへのアクセスが分散化していき、コンテンツ単位当たりの制作コストと収益では前者の方が大きくなってしまうため、きょうびCGMと呼ばれるユーザーが勝手にコンテンツを作ってくれるサイトをまずメディアとして押さえる。収益モデルは広告になるはずだから、広告ネットワークと配信技術を持つ会社を押さえる。広告の効果測定が必要になるだろうからネット視聴率調査会社を押さえるという感じだった。
実は明確にLongTailの時代の到来を意識していなかったので、DoubleClickとかNetratingsという今で言うとやや中途半端な企業が入っている。価格コムとか@cosmeにしてもPermalinkの採用が進んでいるとは言いがたい。でも、こういった会社を資産として持っていれば、クライアント企業のその後の事業展開の経路は全く異なったものになったと思う。それが「やっておけば良かったのに」と今でも考えている理由だ。
ちなみにそういうグループ企業のポートフォリオを持っているところは日本においても存在する。Digital Garage(デジタルガレージ) | 事業紹介やhttp://www.cyberagent.co.jp/company/data/index.htmlはそうである。