eコマース論

某私立大学で2コマ続けてしゃべってきた.久しぶりにスーツなぞ着てみたが,案の定ウエストぱんぱん.とはいうものの,着られなかったらどうしよう,とビクビクしながら袖を通した(パンツも袖を通すというのか?)末のぱんぱんだったので,まあ良しとしよう.

大学というところでは,かれこれゲストスピーカーとしては7年ほど20コマ近くしゃべっているが,さすがに2コマ続けて170分ぐらいしゃべるとマイクを使っていても疲れる.2コマ連続は初めての経験で,本来の担当者が不在でゼミと講義の両方頼まれたからである.あまりに疲れて帰りの電車の中でうとうとし,思わず乗り過ごしそうになった.こんなに疲れるとは思わなかったが,来年からは非常勤講師として年間52コマしゃべるから少しは痩せるかもしれない.

1コマ目はネットコミュニティとか,まあその手の新手のメディアができてた背景について話をして,2コマ目では,それらを運営する事業者の収支構造を事例を混ぜながら話した.商学部ということもあり,後者に思った以上の関心を持ってもらったようだ.これがコミュニケーション学部とかになると逆になるのだが.

30名程度の商学部の学生に話したのだが,さすがに7年もしゃべっていると定点観測ということで,感じるものがある.徐々にだが,ネットが当たり前のメディアとなり,ここ2年ぐらいでグッときたという感じは否定しようがない.携帯電話,デジタルカメラ,DVDレコーダーあたりを買うときに,ネットで商品に対する評判を見るというのや,ヤフオクはかなり当たり前になってきたようだ.ヤフオクは取引コストの話をするときに使うようにしているので,ユーザー増えると学生の理解力もたかまって好都合である.ついでにみんなの就職もデファクトといえるサービスだな.

あとは,ブログということばを何とほぼ100%の学生が知っていた!慶応のSFCの連中なら当たり前だが,これにはかなり驚いた.我が子が「ゆーせーみんえーか」とのたまった時と同じぐらいの衝撃を受けた.でもこれは件の科目が「eコマース論」だからだろうか.さすがにSNSについては1/3ぐらいしか知らなかったけど.

あとは,検索エンジンYSTが6〓7割に対して,Googleが3〓4割の使用率.1人だけ変わった女の子が気分に合わせて両者を使い分けるとのことだったが,それ以外の人はもう固定的に同じサービスを使っている.GoogleAdSenseがいかに革命的で,ドメイン全体では相当数のアクセスを持つが,ページという単位で見るとアクセスが極めて分散的となるBlogホスティング事業者の収益を支えるようになったのか,ということを熱く語ったのを最前列にいた3名ほどの学生は理解していたようだ.それだけで今日は良しとしよう.

とにかく疲れた.